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ポートフォリオを作ってみよう(前半)

 前回で述べたようにポートフォリオを考えるうえで3つの要素があります。ポートフォリオを構築する際に、考慮すべき資金は「使う資金」、「貯める資金」、「殖やす資金」の3種類になります。

1.使う資金…生活費や医療費の備えなど、すぐに必要となる資金。少なくとも3か月分の生活費、できれば年収分を使う資金として備えることが望ましく、普通預金やMRF、MMFなど、換金性が高く、かつ元本割れの恐れが低い商品への投資が求められる。

2.貯める資金…住宅資金や教育費など数年以内に使う予定のあるお金。ライフプランを基に資金総額を算出する。定期預金・貯蓄型保険(年金、学資等貯蓄を目的とした保険)が該当する。また、債券など、元本の安全性が高いと同時に、一定の収益性が期待できる商品への投資が求められる。

3.殖やす資金…老後や介護を迎えた時など、遠い将来に使うであろうお金。または、当面使うことのないお金。「使う資金」、「貯める資金」を振り分けたあとの余剰金を充当する。退職までの残年数と殖やす資金に充てる金額から、老後資金を退職までに作りだすために必要となる目標運用利回りを逆算し、投資先を選別する。投資が思うようにいかなくても挽回のチャンスがあるため、株式・投資信託など、リスクが高くても高い収益が期待できる商品への投資が求められる。

 次回は、上記を踏まえたうえ「ポートフォリオ構成」をご案内できればと存じます。